動画生成AI『Animon』レビュー:性能は微妙だがエロ可能?

ツール

2025年4月、日本初となるアニメ制作に特化した動画生成AIプラットフォーム『Animon.ai(アニモン・エーアイ)』が一般ユーザー向けにサービス開始しました。

本記事ではAnimonの基本情報や、実際に使ってみた感想を正直にお伝えします。

結論、サブスクまでは必要ないかなと感じました。

Animonとは?アニメ特化の動画生成AIツール

Animonは2025年4月25日に公開された、日本発の動画生成AIプラットフォームです。

特定の分野に特化している動画生成AIは非常に珍しく、アニメ系をメインにしているクリエイターにとっては特化しているだけあってハイクオリティな動画が生成できるのではないかと期待できますが……?

登録して生成してみましょう。

Animonの始め方・登録方法

Free AI Image to Video: Convert Image to Anime Video, AI Video Generator tools - Animon
Create anime videos for free. Upload an image to generate Anime Video. Perfect for VTubers, content creators, and short ...

Animonはアカウント登録すればすぐに生成できます。メールアドレスまたはグーグルアカウントで始めましょう。

まずは作品を見てみよう

Animonのインターフェースはいたってシンプル。

  • ユーザー作品が見れる「発現」
  • 動画を生成する「クリエイト」
  • 生成した動画の履歴「リソース」
  • サブスクリプション管理の「購読」

アクセスすると発現スタートのはずなので、とりあえずどんなものができてるか見ましょう。プロンプトは英語と日本語どっちでも大丈夫のようですね。

満足したら実際に生成してみます。

アニメ動画を生成する

「クリエイト」から生成画面になります。

上に画像、下に動きの説明を入力します。プロンプト入力欄の黄色のアイコンはプロンプト強化です。どう強化しているのかわかりませんが、とりあえずオンにしておけばよいでしょう。

モデルはまだWan-Animonのみのようです。

  • 長さ5秒
  • フレームレート16fps
  • 解像度480P

性能はこのようになっています。名前からWan2.1をベースにしたAnimon独自モデルであるとわかります。

ChatGPTで生成したこの画像でやってみます。

walkingで生成(強化あり)

手がちょっと気になりますが歩いてます。

dancingで生成(強化なし・あり比較)

強化なし
あり

プロンプトがシンプルすぎたか強化なしは顔が怖いです。ありは怖くないですが、踊りよりはポーズを取っている感じになりました。足の位置が入れ替わらなかったのは見事です。

日本語+別画像

女の子が踊っている

横長画像にアレンジしてプロンプトを日本語にしてみましたが、目立った変化はありませんでした。

なめらかな例:女の子が滑り台を滑る

プロンプトよりも、画像の相性を考えたほうがいいかもしれません。背景はシンプルなほうがいいのは当然ですよね。

FramePackと結果を比較する

FramePackはControlNetなどで知られるlllyasvielさんが開発した、ローカルで話題の動画生成AIツールです。

DeepSeekで作ったプロンプトを反映させて比較してみます。

The young girl dashes through ancient ruins, sunlight intensifying as vines sway around crumbling stone pillars, her leaf dress fluttering in the wind with curious eyes scanning the overgrown path, camera tracking her adventurous exploration.

これだけあればプロンプト強化はいらないでしょう。

Animon&DeepSeek

Animonでの結果はこちら。

これは全然だめですね。顔は崩壊し、進む意思が感じられません。

Framepack&DeepSeek

Framepackでの生成は、指示通りに遺跡を駆け抜けて草木が茂る道も登場しています。Animonでも崩壊してもいいからせめて動いて欲しかったですね。

Animonの料金プラン

Animonには9.9ドルの有料プランも用意されています。ウォーターマークが除去され、よりハイスピードに、複数の動画を生成できるメリットがあります。

ただし、無料でも有料でも、生成回数に制限はありません。加えて上位モデルが選べたりもしないのでクオリティは据え置きです。

そう考えると、現時点ではサブスクの価値はあまりないと言わざるを得ません。Studioプランの登場でHD画質が解禁されたらあるいは、といったところですね。

エロ規制と仕様があいまい

ここからは古い情報で、現在は全て生成できなくなっているようです。

ウォーターマークやコンテンツには不可解な仕様があるようです。

まずAnimonのコミュニティガイドラインで禁止されているコンテンツの中に、このようなものがあります。

過度に猥褻若しくはエロティックな素材を含み、又は成人のポルノやヌードにかかわるコンテンツ(例えば、性行為を描写し、若しくは性器を見せるコンテンツ、又は合意のない性行為を描写、実施若しくは扇動するコンテンツ)

でほんとうにそうなのか生成しようとしたら、できちゃいました

挙動としては年齢認証のあるコンテンツ扱いになり、動画のサムネがカバーされます。ただし、クリックで確認もできますし、なぜかウォーターマークがありませんでした

本当によくない画像だと生成失敗になるので規制が働いているんでしょうが、年齢認証のあるコンテンツはガイドライン違反なのか不明瞭に思えます。

少なくともウォーターマーク消滅はバグじみた挙動なので、このようなコンテンツを生成するのはやめておいたほうが無難です。

まとめ|Animonはお試しならベストな選択

最後に、Animonの評価を一言でまとめると、「試すだけならアリ」です。なんといっても無料で無制限に作れるのはAnimonくらいですからね。

ただし課金するのは現状のクオリティを考えると「ちょっと考えものかも?」といった印象です。

今後のAI技術の進化に伴い、さらに洗練されていく可能性は大いにあるので、まずは無料で気軽に試してみるのがおすすめです。動画生成AIがどんなものか知るにはピッタリのツールといえるでしょう。

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